給付と負担のレベル
社会保障の目的は多くの国で共通するが、言葉の意味するところは国によって異なる。たとえばイギリスでは、Social Security(社会保障)は経済的保障のみを指す。国際労働機関や欧州連合などではSocial Securityに代えてSocial Protection(社会保護、社会的保護)という言葉も用い、経済協力開発機構の統計ではSocial Expenditure(社会支出)の概念を採用するなど、国際比較や統計処理のために様々な分類を行っている。
社会保障給付と税・保険料負担の大きさを比較し、北欧諸国は「高福祉・高負担」、アメリカは「低福祉・低負担」の代表例と言われている。
日本では、一方で農業、建設業、流通業などを財政的に支援し、他方で産業政策を通じて大企業の成長を促進してきた。このような経済政策によって失業率が低く抑制され、社会保障政策の機能が代替されてきた。このため、欧州諸国と比較して、日本の社会保障費は規模がそれほど大きくない。また、社会保障給付費に占める割合では、経済政策では代替できない高齢者関係給付が約7割を占め、逆に児童家庭分野などの割合が相対的に低い。
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国民負担率とは、租税負担額と社会保障負担額を、国民所得で割った100分比であり、潜在的国民負担率とは、国民負担率に国と地方の財政赤字を加味したものである。
国民負担率(%)=(租税負担額+社会保障負担額)÷国民所得×100
潜在的国民負担率(%)=(租税負担額+社会保障負担額+財政赤字)÷国民所得×100